各地を放浪しながら、持ち前の歌と踊りで暮らしている(芸人)

その歌と踊りで、誰からもすぐに愛してもらうことができる。
更に、歌のキーを変えるように、精神を素早く切り替えることもできる

尊ぶもの:愛。彼女の持つ芸は全て、彼女の愛を表現するためにある。

ひどくロマンチックで、いつも『たった一人の特別な人』を探している

あるスキャンダルのせいで二度と故郷に戻れなくなった。
しかも行く先々で同様の厄介事がついて回る

レイズの略年表

0歳-人間の父であるユーリ・ネタールと、エルフの母であるニコ・マオチルの間に産まれる

1歳-ユーリの経営していた事業が傾き始め、手助けとしてニコも働き始める。
レイズはパン屋のおばさんに預けられていた。

3歳-ユーリの事業は潰れ、以降ユーリは酒浸りになる。
ニコはユーリの元部下だった男と不倫関係になる。
この時点でレイズはほぼ完全に育児放棄されていた。

5歳-ユーリが肝硬変で死亡。ニコはレイズを捨てて家を出る。
残ったレイズも借金取りに家を追われるが、橋の上でさる貴族家の令嬢に拾われ、メイドとして雇われる。

10歳まで-メイドとして仕える合間に、令嬢の好意で歌や踊り、少しの文化史と自身の中に眠るソーサラーの力を教わる。

12歳-嫁入り前の令嬢に手を出したしたとして家を追われる(女性同士であったので、名目としては恒常的な窃盗グセがあったとされた。)

19歳まで-持ち前の歌と踊りで各地を旅しながら、『たった一人の特別な人』を探す。

被害人数-7年間で2000名弱(主な被害者は78名)
検挙人数-約237名

内訳
逃走幇助-172名
窃盗-38名
傷害-17名
殺人-10名


以下、長いほう

レイズ・ネタールはある街で生まれたハーフエルフである。

人間の父は酒浸り、エルフの母は別の男にうつつを抜かし、温かい家庭などつゆほども知らなかった。
ときたま母が持って帰ってくる小銭でパンを買い、カビが生えるほどの時間をかけてゆっくりと食し、腹を下して死にかけたことも何度かあった。
しかし、父も母も彼女のことは気にもとめなかった。
借金をしてでも酒を買っていた父は、ある日肝臓を悪くして床で冷たくなっていた。
母はそんな父の遺体の顔を踏みつけ、つばを吐くと、レイズに2枚の銀貨を渡し、「自分の好きに生きなさい」と言って出ていった。
翌日扉を叩いたのは母ではなく、借金取りであった。
借金取りは乱暴に押し入ると、父の遺体を一瞥し、金になるものを探し始めた。
しばらくしてレイズの手の中にニ枚の銀貨があるのを見ると、それを奪い取って帰った。
母の形見として残そうと思っていた銀貨も奪われ、父は異臭を放つ。
これ以上ない程の絶望だが、彼女は『絶望』という言葉を知らなかった。
ただぼんやりと、静かな父の横に座っていた。
3日後にまた借金取りが来て、レイズは「出ていけ」と言われた。
レイズは少し考えようとしたが、家とパン屋さんと橋以外の場所を知らなかったので、橋に向かった。
パン屋さんは、あまりレイズのことを愛していなかったから。
川のせせらぎを聞きながら橋の上で佇んでいると、馬車が彼女の前で止まった。

「パパ！！見て！！きれいなお人形さん！！」

レイズの人生において最高の幸運は、この日偶然にも彼女のことを気に入った令嬢がいた事だろう。
そして、ちょうど令嬢の家でメイドが一人辞めたところだったことも。
ここからレイズの人生はようやく回り始めた。
錆びついた歯車に油を差したようにゆっくりと。
この日が彼女の5歳の誕生日の日であったことは、誰も知らない。

レイズがおよそ10歳のとき、もはや彼女はただのメイドではなかった。
令嬢が言ったように、レイズは非常に整った顔立ちをしており、歌や踊り、そして少しの文化史とソーサラーの力を学んだ。
レイズの歌は過去の罪を悔いる者に許しを与え、別れた大切な人の顔をはっきりと思い出させるほどだった。
レイズがひとたび踊りを始めれば、屋敷中の者たちがつられて踊りだし、異常を聞きつけた外の者もつられて踊りだし、なかなか帰ってこないことを不安に思ってやってきたその者の家人もつられて踊りだし、童話のような大事件を引き起こしたことがある。
レイズはこの時、非常に幸せだった。
なぜなら今度は『幸せ』という言葉を知っていたからだ。

レイズがおよそ12歳のとき、14歳になった令嬢に縁談話が来た。
この縁談話が、レイズを旅へと導いてしまうきっかけだった。
令嬢は縁談話に酷く悲しい顔をしていた。
慣れ親しんだ家を出て見ず知らずの人と暮す事も嫌だったが、彼女にとって何よりも辛かったのはレイズと離れる事だった。
あの日橋の上で拾ったレイズは、今や歌と踊りで人々を魅了し、誰からも愛される人になっていた。
自分が見つけた宝物を色々な人が認めてくれているようで、何よりも嬉しかったがそれだけではない。
彼女はレイズの事を好きになっていたのだ。
令嬢はその気持ちをレイズに伝えることにした。

レイズが追い出されたのはその次の日だった。
夜回りをしていたメイドが令嬢の部屋から嬌声を聞き、大慌てで扉を開けたのだ。
メイドが見たのは、令嬢のベッドに潜り込むレイズの姿だった。

レイズは令嬢に気持ちを伝えられて非常に嬉しく思い、彼女にも自身の気持ちを伝えようとした。
レイズは父ではない男に愛されていた母の姿を思い浮かべ、その母が非常に幸せそうだったことを思い出し、同じように令嬢に愛を伝えようとしたのだ。
レイズは欠片ほども恋を知らなかった。
レイズが知っていたのは、歪みに歪んだ愛だけだった。

翌朝、レイズは鶏が鳴く前に最後の給金を受け取り、家を出た。
レイズの背は鞭打ちの跡で真っ赤になり、唇の端からは血が出ていた。
一方で、レイズの手の中には母に置き去りにされた日の2倍の銀貨と、令嬢が自室に閉じ込められる直前に手渡された一通の手紙があった。
レイズは心の底から湧き上がる喜びを抑えられずに、鶏のかわりに朝を告げた。

レイズは、令嬢が『父』より『母』より『家』より『他の使用人』より『縁談の相手』より、そして何よりも『彼女自身の倫理観』よりも自分の事を愛したことが嬉しかった。
レイズにとっての愛は、比較されることである。
目に見える範囲の誰よりも愛されたものが『真の愛』を受け取るのにふさわしく、一度渡された『真の愛』であっても、より愛された他者に奪われる事もある。
彼女にとって『真の愛』とはその程度のことで、しかしとても大事な物だった。

その一ヶ月後、風のうわさで令嬢が流行り病で亡くなったと聞いたが、レイズは悲しまなかった。
いや、むしろ大喜びした。
「私は、彼女の人生における最愛の人となれたのだ」

レイズはそれからも色々な街を巡っては、色々な恋人を作った。
あるときは酒場の女店主、あるときは農村の婦人、またあるときは少し名のしれたパーティーの女エルフ。
女性ばかりだったのは、最初に愛した令嬢の影響が大きかったのかもしれないが、男性から愛を受け取るよりも、女性から愛を受け取る方が簡単だったからかもしれない。
ともあれ彼女は多くの人の愛を受け取ることに特化していた。
しかし、世界はそんな彼女を許しはしない。
レイズは悪魔憑きとして扱われ、逃げ出すことに慣れ始めていた。

レイズは、お互いの愛を確かめながら、獣のように退廃的に生きることのできる、たった一人のつがいを探すために今日も歌う。
情熱的に、官能的に、扇情的に。
彼女の歌は人々の心に届き、人々は対価に愛を差し出す。
レイズはその愛を比較し、最も好みの人に『真の愛』を差し出す。
今宵も誰かが、彼女の『真の愛』によだれを垂らし、家庭も、倫理観も、尊厳も、全てを差し出して獣に堕ちていく。

ライト・クロスボウ

5

1

ボルト

1.5

20

ダガー

1

2

クリスタル

1

11

　

　

　

銀貨4枚と手紙

0.1

1

舞台衣装

4

1

ベルトポーチ

　

1

燐

　

5

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

背負い袋（探検家バッグ）

5

1

携帯用寝具

7

1

携帯炊事用具

1

1

ほくち箱

1

1

松明

1

10

保存食

2

10

水袋

5

1

ロープ

10

1

暗視：“薄暗い” 光の中では自分から60フィートまでを “明るい” 光の中であるかのように見通せる。また、同じ範囲の暗闇の中を “薄暗い” 光の中であるかのように見通せる。暗闇の中で物の色を見分けることはできず、ただ白黒の濃淡のみが見える。

フェイの血筋：魅了状態をもたらす効果に対するセーヴィング・スローに有利を得る。また、魔法は君を眠らせることはできない。

初級呪文
　1レベルの時点で、君はソーサラー呪文リストから4種類の初級呪文を修得している。さらに、レベルアップにともない、『ソーサラー』
表の『初級呪文修得数』の項にある通り、追加でソーサラーの初級呪文
を学んでゆく。

呪文スロット
　君が1レベル以上のソーサラー呪文発動のための呪文スロットをど
れだけ有するかは、『ソーサラー』表に示してある。これらのソーサラ
ー呪文を1つ発動するには、その呪文のレベル以上のスロットを1つ
消費せねばならない。大休憩を終えたなら、君は消費した呪文スロッ
トをすべて回復する

1レベル以上の修得呪文
　君はソーサラー呪文リストから任意の2種類の1レベル呪文を修得している。ソーサラークラスのレベルを得るたびに、
『ソーサラー』表の呪文修得数を参照して追加の呪文を習得するか、修得しているソーサラー呪文のうち1つを、ソーサラー呪文リストの中から選んだ任意の
呪文と入れ替えることができる。ただし、新しい呪文は君が呪文スロットを有
しているレベルのものでなければならない。

呪文発動能力値
　ソーサラー呪文発動能力値は【魅力】である。
呪文に “呪文発動能力値” とある場合、君は常に【魅力】を使う。加え
て、君が発動するソーサラー呪文のセーヴ難易度を決定する際や、ソ
ーサラー呪文の攻撃ロールを行なう際にも【魅力】を使う。
呪文のセーヴ難易度＝8＋君の習熟ボーナス＋君の【魅力】修正値
呪文攻撃の修正値＝君の習熟ボーナス＋君の【魅力】

修正値祖先の竜：グリーンドラゴン
君がドラゴンとのやりとりのための【魅力】判定を行なう際には、判定に習熟ボーナスを足せる場合は常にそのボーナスの値が2倍になる。

竜の防御力
:最大ヒット・ポイントは、1レベルの時点で1上昇し、加えてこのクラスのレベルを得るたびに1ずつ上昇する。
　さらに、君の皮膚の一部は竜のものに似た薄い “うろこ” に覆われる。
鎧を着用していない時、ACは（13＋【敏捷力】修正値）になる。

ダンシング・ライツ

メイジ・ハンド

ショッキング・グラスプ

レイ・オヴ・フロスト

　

　

　

　

　

　

マジック・ミサイル

チャーム・パースン