タグ ごーやん |
||||||||
キャラクター名 ユーテリア・ヴェル・ミゾラーシュ |
属性 秩序にして善 |
プレイヤー名 ごーやん |
最終更新 2021/12/10 00:10 |
|||||
クラス/キャラクターレベル 【オカルティスト(英霊宿し):Lv.7】 |
信仰する神 アイオメデイ |
故郷 オパーラ |
||||||
種族 人間 |
サイズ 中型 |
性別 女 |
年齢 23 |
身長 5'3" 162cm |
体重 116.74lb. 53kg |
|||
髪の色 翡翠 |
瞳の色 ローズピンク |
肌の色 色白 |
||||||
メモ欄 ●オカルティスト/HD:d8/技能ランク:4+【知】修正値+背景技能2+人間1
●適性クラス:オカルティスト
●言語:共通語、竜語、森語、奈落語、天上語 |
|
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
設定など | |
●ユーテリア・ヴェル・ミゾラーシュ
とある出来事がきっかけで、私の心は錆つき、歯車を失い、時を刻むことがなくなった。 血が怖い、争いが怖い、人を信じるのが怖い、 無知な自分が怖い、裏切られるのが怖い… それでも私は前を向き、小さな一歩を踏み締める。 もう一度あの人に会って確かめたいから。 未だ未熟で、弱く、幼稚で、不安で、恐怖しているけれど。 それでも私は… 魂に宿る銀竜の物語を目の当たりにした。 心に響く硝子の歌声を聴いた。 汚名に沈む暗がりから響く撃鉄の音を聞いた。 復讐の炎の中ではためく国の紋様を見た。 幾度も瞬く小さな小さな星に何度も背中を押された。 そう、これは国が大きく動く革命の物語。 そう、これは一人の女性が国のために全てを賭ける物語。 そう、これはそれぞれがそれぞれの想いを胸に困難に立ち向かう物語。 そして、これは… ーーー私が進むべき道を見つける物語 ●はじまり 偉大なる将軍アルニサントの子孫であるヴェルニサント家の一つ、ミゾラーシュ家の長女として生まれたユーテリアはオパーラで最も美しい景色が広がるエイローデンズ・ビューで育った。 幼い頃、彼女にとって裕福な暮らしは日常で、一般的で、当たり前で、世界は幸せに満ちているのだと思っていた。 ふかふかなベッドで朝を迎え、窓を開ければ暖かな光と花の匂いが身体を巡る。 メイド達に身だしなみを整えてもらい、一つの部屋を埋め尽くす衣装の中から今日の私を選ぶ。 食事は常に暖かいものが運ばれ、美味しさと幸せが自分を作り上げていく。 静かな部屋で数人の家庭教師と共に苦手な勉強をし、この国の歴史や貴族としての心構え、礼儀、姿勢などを頭からぶっかけられる。 外出をする時はパパとママに行ってきますのキスをし、大好きなメイドのアリッサを連れていく。 欲しいものがあれば大抵のものは買い与えてもらえたし、少しのワガママなら笑って聞いてくれた。 ーーーええ、これは…何も知らなかった幼い私 ユーテリアは優しく、無邪気で、好奇心に溢れてはいたが決して賢い子ではなかった。 貴族として生まれたにも関わらず、ユーテリアは国の情勢も、貧富の差も、陰謀渦巻く貴族間の関係の知識も乏しかった。 というよりは、知りたいと思わなかったのだ。 自らの好奇心が反応しなかった。 ゆえに自分の家柄がいかに重要で、どれだけ慕う者が多く…そしてどれだけ敵も多いのかを理解していなかった。 自らの好奇心に従い、興味に連れ回され、未知に惹かれていく。 特に芸能関係に心惹かれていたユーテリアは、インペリアル・スクウェアにある劇場や講堂などに足繁く通っていた。 時には自ら詩を書いたり、楽器を奏でたり、悲劇のヒロインを演じたりして遊んでいた。 その才能は確かにあったのか、幼いながらに周囲からは天性の才だと評価されていた。 ユーテリアにはお付きのメイドが数人いた。 その中でも"アリッサ"という名のメイドのことをよく慕っていた。 色々な知識を持ち、いつもユーテリアを楽しませてくれたと同時に家族同然の愛も注いでくれていた。 令嬢とメイド、地位の差から口には一切出すことはなかったが、周囲からはまるで姉妹のようだとも思われていた。 しかし、ある日を境にその日常は崩れ去る。 15になったばかりのユーテリアがメイドのアリッサを連れ、グランドブリッジまで買い物に向かった時それは起こった。 まず、ユーテリアが路地裏にうずくまる一人の少女を見つけた。 その少女は服というものを着ておらず、肌は黒く汚れ、髪はぐしゃぐしゃのまま、漂う臭いは鼻を塞いでしまいたくなるほどだった。 お腹を空かせた様子のその少女に、ユーテリアは何の抵抗もなくパンと水を手渡した。 空腹ならば食べるべき、この少女がどういう立場の人間なのかを理解はせずとも、その純真さと優しさによってその少女は救われたのだ。 それだけで終われば、ユーテリアの優しさを語るだけのお話だっただろう。 しかし、それだけでは終わらなかった。 少女がパンを食べ終わったと同時に、一人の女性が現れたのだ。 それは少女と同じく見すぼらしく格好をしていたが、どことなく…漂う雰囲気が違った。 アリッサは、この時すでに察していたのだろうか…。 女性は少女の母だと名乗り、お礼をしたいから少しだけ時間が欲しいと言ってきた。 ユーテリアは一片も疑うことなくその女性に着いていってしまう。 女性は二人を細い路地へと、暗い道へと連れていき、雑踏の音も聞こえなくなった袋小路で立ち止まった。 きょとんと首を傾けるユーテリア、そのユーテリアの手を引き一歩下がらせるアリッサ。 少女に金貨を数枚渡しながらこちらに振り返る女性、受け取った金貨を持って黙って駆けていく少女。 そこから先は、赤に染まった恐怖がユーテリアを襲った。 男が数人どこからともなく現れ、ユーテリアにナイフを突き立てる。 しかしそれはアリッサによって腕ごと宙を舞い、男の首からは深紅の花が咲く。 それでも何度か男たちに掴みかかられ、服は破れ、ユーテリアの身体には傷がいくつも刻まれる。 その度に赤の絵の具が路地裏にぶちまけられ、ユーテリアもそれを一身に浴びる。 アリッサはその中で踊り、飛び、舞っていた。 アリッサとはこんなにも赤が似合う女性だっただろうか…。 いや、これは本当にアリッサなのだろうか。 ユーテリアの瞳は、ただ"アリッサ"を見つめたまま立ち尽くしていた。 ただただ、赤を見つめて…ユーテリアの意識は赤黒い闇に落ちていった。 ユーテリアの意識が戻ったのは、ミゾラーシュ家の自室のベッドの上だった。 そこにはユーテリアの手を握り、真剣な顔で見つめてくる"アリッサ"がいた。 だから。 ユーテリアは悲鳴をあげて"アリッサ"を突き飛ばした。 ユーテリアには"アリッサ"の両手が未だに真っ赤に見えた。 ユーテリアには"アリッサ"の顔が不気味な笑顔を浮かべる悪魔に見えた。 ユーテリアには"アリッサ"がアリッサの皮を被った何かに見えた。 ユーテリアは、アリッサを探した。 翌日、"アリッサ"は屋敷から姿を消し、ユーテリアからは笑顔が消えた。 ユーテリアは怯えていた。 "アリッサ"のことだけではない。 襲ってきた男たち、こちらに突き立てられるナイフ、自分の身体を掴む腕。 毎晩毎晩夢に見た。 恐怖は消えない。 何故だ。 弱いからだ。 強くならなきゃ。 それ以降、ユーテリアは剣を、槍を振るった。 それは闇雲に、自分を痛めつけるように乱暴で激しいものだった。 見かねた両親が指導役をつけるが、それも実を結ばない。 何故ならば、ユーテリアは武術を学ぼうとしているわけではなかったからだ。 ただ恐怖を振り払いたい、立ち止まりたくない、自分を見失うほど闇雲に逃げたいと考えているだけだったからだ。 両親は悩んだ。 このまま娘が答えを見つけるのを待つべきか、それとも道を示してあげるべきか。 出した答えはどちらでもなかった。 それは一度ユーテリアを立ち止まらせ、振り返らせるというものだった。 両親はあの日の事件を、"アリッサ"のことをゆっくりと…時間をかけて話した。 この家、ミゾラーシュ家を良く思わない貴族がたくさんいること。 襲ってきた連中はそういった貴族たちに雇われた"沈黙の兄弟団"という暗殺組織だということ。 "アリッサ"はライオン・ブレードという、国家のために行動する密偵集団の一人だということ。 そして、"アリッサ"はユーテリアを守るために戦い、貴族たちを黙らせ、ここを立ち去ったということ。 ユーテリアは泣き出した。 怖かったし、わからないことばかりだったし、知らない感情が湧き出てきたからだ。 "アリッサ"がそんな意味のわからないものだったことが怖かった。 "アリッサ"がずっとそのことを黙っていたことがショックだった。 でも。 でも"アリッサ"はアリッサだったのだ。 ユーテリアは泣いて、泣いて、泣いて…。 そして、またアリッサに会いたいと父と母に懇願した。 それに母はその手にペンを握らせ、父はその手に盾を持たせて答えた。 アリッサは国に殉ずる者、ならば国のために戦えばいずれ会えるだろうと。 母は言った。 「未知を探求することは良いことです。しかし、それを理由に無知であることを許容してはいけません」 父は言った。 「お前は獅子の剣になるには優しすぎる。鎧と盾の扱いを覚えろ、それがお前を…そして大切なものを守るだろう」 ユーテリアは知識と知恵を身につけるために勉学に励み、己と弱き者を救うために徹底的に守護の技を学んだ。 時に戦術による書物を広げ、時に国の情勢に思考を巡らせ、時に弱き者への施しを行った。 一度は道を誤り、立ち止まってしまったユーテリアであったが、今はしかと前を向き、小さいながらも確実な一歩を踏み出していた。 今尚胸の奥に渦巻く感情の整理はついていないが、それでもユーテリアは前に進むことを選んだのだ。 いずれ訪れるであろう、アリッサとの再会を願って。 ●ヴェルニサント家の鎧 ユーテリアの家系はかの偉大なる将軍アルニサントの子孫である。 輝ける十字軍を率いて囁きの大帝を打ち破ったその栄光を称え、ヴェルニサント家には代々続けられている伝統が存在する。 それは子が成人した際に、特別な武具を一つ送ることである。 武術を学ぶ学ばないを問わず送られるそれには、ある特別な加工が施されている。 将軍アルニサントが生前使用していたとされる破損した武具、その一部を溶かし武具に混ぜ込む。 それは何の力も持たない、ただ単に過去の栄光にあやかる程度の伝統であるはずだった。 しかし何の因果か、ユーテリアに送られた鎧には何かが宿っていた。 それはユーテリアに戦場の知識を与え、わずかばかりの加護を与え、超常的な絆を結んだ。 両親はもちろん、製作に携わった鍛治職人たちも将軍の魂が宿ったのだと歓喜していた。 だが、鎧を身につけたユーテリアには"それ"が何かを理解していた。 "それ"は将軍アルニサントなどではなく、将軍によって救われた兵士たちの魂であったのだ。 ある者は将軍の指揮によって窮地を救われ、またある者は眼前に振り下ろされる刃に滑り込んできた将軍の盾に救われ、 またある者は将軍を雄叫びに怯えた魂が救われ、またある者は死の間際に将軍の称賛によって心を救われた。 そうして救われた者達の魂が将軍への恩返しをするかのように、未だ心の奥底で怯えているユーテリアの魂を救うために宿ったのだ。 |