タグ War_for_the_Crown マツダ |
||||||||
キャラクター名 リゲル・ブレンボウ/愛国者 |
属性 秩序にして中立 |
プレイヤー名 マツダ |
最終更新 2020/10/04 01:26 |
|||||
クラス/キャラクターレベル ヴィジランテLv7 /不羈の属性:秩序にして悪 |
信仰する神 神々の裁判官アーバダー |
故郷 オパーラ |
||||||
種族 ヒューマン |
サイズ 中型 |
性別 男 |
年齢 38 |
身長 5'10" 179cm |
体重 156.38lb. 71kg |
|||
髪の色 白髪 |
瞳の色 紫 |
肌の色 白 |
||||||
メモ欄 [言語]:共通語/地下共通語
[技能ランク]:6+【知】修正値/熟練:1+/背景技能:2+【70p】 |
|
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
設定など | |
オパーラ出身の国家検事。
三人兄妹、下に貴族家に嫁いだ二人の妹がいる。 爵位は男爵、ブレンボウ家の家紋は白い紐で結ばれた二枚の盾である 家訓は『血と魂の盾であれ』。 ▼“ブレンボウ” スタヴィアン1世の時代、サーレンレイ教徒大粛清の混乱の最中、反抗勢力過激派による毒矢が王を襲った、その折、現場に居合わせた双子の一兵卒が身を挺して王を守った。双子の弟は毒矢によりすぐさま絶命したが、後に兄の“エラド・ブレンボウ”はその功績を称えられ王より直々に騎士として叙任される。 それ以来ブレンボウ家は権力闘争とは無縁の場所で優秀な騎士を幾人も排出する、忠義の家柄として知られる。 リゲル・ブレンボウはブレンボウ家の嫡子として幼少より騎士としての教育を受ける。 青年期、リンギアン地方に駐在騎士として派遣された折、政治腐敗による地方司法の形骸化を目撃、賄賂によって腐敗した駐在騎士制度の改革を志す。 その後もタルドール各地に派遣されたリゲルは、帰還したオパーラにて法廷弁護士(法律家)の資格を取得し、同じ志を持った青年貴族達も巻き込み、以降新進気鋭の若手検事としてタルドール各地の汚職を暴いて回った。 駐在騎士制度へのメス入れは地方領主達からは苛烈な抵抗を受けたが、王室の権威を高めるという点から中央からの支援者は多く、なにより民衆達から熱烈な支持を得た。 この頃より“公正なるブレンボウ”の二つ名がオパーラの新聞などで取り上げられる。 ▼“子爵末弟自殺事件” 4年前、リゲルはある事件に着手していた。“子爵家末弟の自宅での首つり自殺”資料には不可解な点はまるでなく、末弟の自殺の原因は薬物依存による恐慌の為と判断された。しかし母親である子爵婦人だけがこの自殺を疑問視し、リゲルの下に調査を依頼する。 が、まもなくして子爵婦人が強盗に刺殺され、調査は打ち切られる事となる。 しかしこれを不可解と見たリゲルは独自のルートから調査を続行、子爵家に流れていた帳簿にない金の動きを発見する、生前の子爵婦人から末弟は正義感の強い男だったと聞いていた、おそらく末弟は自らの家に纏わる何かを知って消されたのだ。調査を進めるうちにリゲルは一つの確信を得るこれは子爵家だけの小さな事件ではない。 そして“貴族社会全体”に根差す、巧妙に隠された巨大な金の流れに気が付く。 「“パニヴァル・ロシード”」 ランプの灯された真夜中の事務所、口にした名前に部屋中の空気がシン、と冷たくなった。 “大公”パニヴァル・ロシード、それはタルドールの誇る、大貴族の名であった。 ▼“ブレンボウ家襲撃事件” 祖父から受け継いだ屋敷が燃えていた、真夜中のグランドブリッジ三番街、まるでその一角だけが巨大なかがり火に焼かれるように、空を茜色に染めていた。 リゲルが駆け付けた時には、すべてが終わっていた。 両親と妻、そして10歳になる息子、リゲルが愛して止まなかった家族達は家の中に取り残され、焼かれた。 唯一生き残ったのは、離れに身を置いていたメイドが救い出した7歳になる娘だけであった。 けれど生き残った娘もまた全身に酷い火傷を負い、片耳の聴力とほとんどの光を失った。 火元の捜査からこの事件は何者かの放火であると断定されたが、犯人は未だ見つかっていない。 ▼“公正なるブレンボウ” 家族と家を失ったリゲルはキャネルロウに住居を移した。以前暮らしていた屋敷と比べると小さな屋敷だが贅沢は言えない。 まずは金が必要だった。 両目の光を失った娘の治療には金はいくらでも要る、憔悴する間もなく再び検事として辣腕を振るった、そこだけは変わらぬつもりであった。 仲間達の多くはリゲルから離れていった、理由は簡単だ。ブレンボウ家という見せしめが効果を発揮したのだ。誰もが正義の名のもとにブレンボウの二の舞となる事を恐れ、次第に公正なるブレンボウは法廷での立場を失っていく。 やがて天秤が傾くときが訪れた。 復権をかけ伯爵家を相手取る大捕り物であった、警告はリゲルではなく、唯一、最後まで、リゲルともに戦ってきた相棒の検事へと届けられていた。 「もう、やめてくれ」 脅しを掛けられている、これ以上はお前と戦う事はできない。 「俺にはお前を守れないし、お前にも、俺を守る事は出来ない」 家族の死から、かろうじて保ち続けてきた最後の矜持がバキバキと割れる音がした。 伯爵の判決は無罪、攻勢から一転“公正なるブレンボウ”が自身の上げた証拠の矛盾点を告白したことから伯爵は“公正なるブレンボウ”お墨付きの無罪となった。 リゲルの手元には、伯爵家からの“御礼”がたっぷりと握らされた。 民衆は知らない、“公正なるブレンボウ”がこの時から賄賂に手を染め、正義を捻じ曲げるようになった事を。 皮肉なことにブレンボウ家はこれを機に、オパーラの貴族社会に暖かく迎えられるようになる。誰もがリゲルの家族の死を悲しみ、娘の怪我をともに嘆き、リゲルに“相談”をするようになった。 リゲルもまた、彼らを微笑みとともに受け入れた。 ――――かに、見えた。 ▼“愛国者:オリジン” リゲル・ブレンボウ、彼は貴族達の前では悪事に加担しながら法外な金銭を受け取る汚職者でありながら、目の見えぬ娘の前では以前と変わらぬ正義の人であり続けた。 輝かしい日常は日ごと、欺瞞と入れ替わっていく。 公正を冠し、国家の為に生きたリゲルという検事はとうに死んでいる。 二重生活の中で自身を、娘を、魂を裏切り続ける日々は、リゲル・ブレンボウの正義という名の内臓を汚れたナイフで繰り返し抉り続ける行為だった。 やがていつの頃からか、社交の場で、娘の前で、微笑みを浮かべるたびにどう猛な獣のように唸る、もう一人の自分の声を幻覚し始めた、声は言う。 ――――――殺せ。 白昼、通りの雑踏の中に顔が二つに割れた自分の姿を幻視した。 顔を振って視線を戻した時には幻覚は消えている。 真夜中に自分自身に首を絞められ、動悸とともに目覚める。 常に見られている、監視されている、自身の生み出した幻影は徐々に現実に侵食を始める。 鏡に映った自分の首には、締めあげた痕が赤く滲んでいた。 限界だった。 そんな折だ、嵐の夜、とある貴族がブレンボウの屋敷を訪れたのは。 「手伝って欲しい」 話を要約すれば、禁制麻薬売買の証拠を地方検事に掴まれた、その尻ぬぐいを男はリゲルに依頼しに来たのだ。報酬額を聞いてリゲルはいつものように微笑み、握手を交わした。 「ありがとう検事、貴方こそはこの国の真の正義だ」 「ははは、まさか」 「本当だとも、すべてはタルドールの為に」 すべてはタルドールの為に ――――気が付くとリゲルは皮ベルトを男の首に巻き付け腕を引き絞っていた。 「――――――!!!」 轟いた雷鳴が男の最初で最後の悲鳴をかき消す。 暴れる男は眼球が飛び出すのではないかというほど大きく目を見開き、タコのように顔を紅潮させる。 『お前は』 まるで自分の声とは思えぬほど、荒れた声色が喉を揺らした。 『タルドールには不要だ』 ゴキン! と、男の首は窒息を待たず、ソーセージの継ぎ目のように細く絞られ、背中に向けて折れ曲がった。 「…………」 解き放たれたような、爽快な心地だった。 裁かれるべきものが、裁かれたという魂の確信。 天秤は再び、バランスを取り戻した。 『すべてはタルドールの為に』 荒れ狂う嵐のオパーラが、《愛国者》の誕生を祝福していた。 |