タグ マツダ マツダ協会PC |
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キャラクター名 ゴゥファン・オオモリ・ダイナッゴン |
属性 真なる中立 |
プレイヤー名 マツダ |
最終更新 2020/06/27 20:37 |
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クラス/キャラクターレベル オラクル(時/二重呪いのオラクル) |
信仰する神 ファラズマ |
故郷 メラット群 |
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種族 キツネ |
サイズ 中型 |
性別 女 |
年齢 24 |
身長 5'10" 179cm |
体重 140.96lb. 64kg |
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髪の色 稲穂色 |
瞳の色 深緑/紅 |
肌の色 白 |
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メモ欄 HDd8/Cs4+INT/言語:共通語 森語 アクロ語 風界語 /適正clオラクル/適正clb:HP+1/派閥:暗黒保管局/名声2 2389874-1 |
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設定など | |
『云うに云わんや舌が震える』
『聞くに聞かんや耳に恐ろし』 『誰ぞ知らぬか天濫妖狐』 『“東方凶狐”の行く末を』 ▼東方凶狐 タルドール東部一部地域に伝わる伝承、これはカイデン・カイリーエンが各地に齎した伝説の一つであるとされている。(真偽はともかくとして各地にこのような伝説が残っており、その類系であると推察される) 話のあらましはこうだ。 山間の村に異邦の美女が現れた、東方の出で立ちをしたその女は瞬く間に領主に取り入り一帯を支配してしまった。女はその美貌からは想像もつかぬほどの残忍さを村人たちに向け、愉しみ、人が幾人も死んだ。 これの退治にカイリーエンが訪れると女は正体を現した。 女の正体は山ほどもある巨大な狐の怪物であり、また決して死ぬ事がなかった。 この恐ろしい怪物を倒すことに一計を案じたカイリーエンは、一度の退散の後、財宝をもって舞い戻った。 カイリーエンの齎した財宝に気をよくした怪物は彼自身をいたく気に入り、彼に呪いをかけて我が物とした。 その夜、カイリーエンを求めて寝所を訪れた怪物は、首に牙を立てたところでようやく気が付いた。それはカイリーエンではなく、人ほどの大きさもある血水晶の塊であると。 気が付いた頃にはもう遅い、背後から飛びかかったカイリーエンの剣が怪物の胸を貫いた。剣先はそのまま血水晶へと突き刺さり、怪物を水晶に磔にした。 怪物は地鳴りのような叫びを上げて傷を塞ごうと血を集めたが、流れる血は怪物に還ることなく血水晶に吸い込まれる。 “おのれ、おのれ” 怪物は胸の剣を引き抜こうと鉤爪の生えた両手で刃を掴んだ、けれどもカイリーエンの魔法の剣は自ら炎を纏い、その両腕を炭の塊へと変えてしまう。 “おのれ、おのれ” “憎らしい” 炭化した両腕はそれでも尚カイリーエンの剣を離すことなく固く握り続け、そのまま怪物は夜明けとともに石となった。 石化しても尚、血水晶は怪物の血を吸い続けているらしく、透明な桃色から、黒に近い暗深紅へと色を深め続けた。 怪物が死していない事を悟ったカイリーエンは巨大な血水晶の中に怪物を閉じ込め、いずこかの海の底へと沈めた。 その海が何処か、それは定かではない。 しかし、その海では未だ怪物の怨嗟と共に時折船が消えるのだという。 “嗚呼、憎らしや憎らしや” “灼けた鉄よりお主が憎い” “くろく煤けたこの腕で” “お前を裂いて、血を飲みたい” ―――これを"東方凶狐伝説"と呼ぶ。 ▼凶狐の末裔 この伝説を真実と疑わない者達もいる。 "キツネ"達だ。 そのキツネの中でも凶狐の末裔と呼ばれる一族がいる。世を呪い続ける祖先の憎しみは時として彼等の肉体に色濃く現れる。 ある者は眼を紅に染めて生まれる。 怒りに燃える瞳は光を失くし、代わって目に映るものの破滅を予言し、凶狐の憎しみを伝える。 ある者は両腕を炭にして生まれてくる。 その腕は火を握るように熱く、その事が彼等に凶狐が今も水底で灼けた剣を固く握り続けている事を教えている。 この次元を隔てた怨嗟の熱は、時折彼等に神秘との親和性を与える。 多くの場合、彼等の悲願はこの海の何処かに沈んでいる先祖を解放する事である。 ▼ゴゥファン・オオモリ・ダイナッゴン 暗黒保管局に所属するハーフエルフの協会員。 うまれ育ちは不明だが、何処か東方を思わせる顔立ちと名に彼の国の生まれなのではないかと噂されている。 性格は一見真面目だが、何処か捉えどころがなく、ともすれば情に厚く、かと思えば冷酷な顔も見せる。 要するにただの気分屋なのかもしれい。 ―――――以下、怪文書――――※読む必要はないです―――――― ▼ポンコとコンタ 「にーちゃ、……ウチ、おなかすいたぁ」 「がまんせぇポンコ、けぇったらにーちゃんがドングリ飯つくったるから」 「やったぁ!ポンコ、どんぐりだいすき!」 「ハハッ、ポンコは現金じゃな」 メラット群の何処か、人里からは少し離れた山奥の何処か、森の穴倉に仲睦まじいキツネの兄妹が住んでいた。 兄妹は酷いメラット訛りのタルドール語で話し、山々の恵に生かされながら、時折人里に下りては兄が毛皮や獣の肉を僅かな金に替えて暮らしていた。 「……はらずまサマ、はらずまサマ、とーちゃとかーちゃは元気ですか、俺とポンコは今日もなんとかやっとります」 「はらずまさま、はらずまさま……ねぇにーちゃ」 「なんじゃ、今お祈りの最中じゃろ、お祈りのときはシャンとせぇいつも言うとるやろ」 「うう、ごめんにーちゃ」 「ったく、ほんでなんじゃ」 「なんでウチらははらずまさまにおいのりしとるん?」 「……そがなことか、ええかポンコ、はらずまサマは魂の女神様じゃ、とーちゃとかーちゃも、じーちゃもばーちゃも、ずぅっと昔からウチでは“はらずまサマ”を信じとった、だからウチの家系は死んだらみ〜んなはらずま様の宮殿に住むことになるんじゃ、ポンコも皆と一緒にまた暮らしたいじゃろ?」 「うん」 「それにな、どっかに沈んどる、死んでも死に切れんご先祖様が、ちゃんと死後の世界に迎えられますようにって祈っとるんじゃ」 「にーちゃはごせんぞさまに死んでほしいん?」 「そういうわけじゃないけどな、ただ、そうなったらポンコの手も良うなるかもしれんじゃろ?」 稲穂のような金色の見事な毛並みに包まれた兄の腕と違い、妹の両腕は一本の毛もなく、まるで焼け焦げたように細く小刻みに震えていた。 「そうなったらポンコも嬉しいじゃろ?」 「う〜ん」 「どんぐりも自分で剥けるようなるで」 「はらずまさま……はらずまさま……おねがいします……はらずまさま……」 「やっぱお前現金じゃな」 妹は兄ほどには自分の腕を気にしてはいなかった。 生まれつき腕には力が入らないが、この腕でも樹には登れるし、棒も握れる、できないことはあったがそれはいつも兄が手伝ってくれた。 妹は大好きな兄がいつも助けにきてくれるこの手がそれなりに好きだった。 手が治って欲しい、兄はそう言うが妹にはこの手が治った未来など想像もつかない。 ともすれば家族が代々信仰する神、ファラズマは死者の魂を裁く女神であり、その神性は運命や死を司る。 妹はそれが恐ろしかった。 妹はそんな物騒でおそろしいものよりも、大好物のどんぐりの神様ならよかったのにと、いつも思っていた。 (どんぐりのかみさまなら、このてのまま、どんぐりをたべさせてくれるかも) 両親は早くにこの世を去り、体には生まれつき呪いが宿っていた。 けれど妹は幸せだった。 森を駆け抜けてリスを捕まえる、茂みは小さな木の実を隠している、川のせせらぎに喉を潤し、晴れた日の草原でうたた寝をする。 迷い込んだ村人を兄と一緒に脅かしたこともあった。 「へへへだらしない人間じゃな!」 「だらしねー!しょーべんたれー!」 二人でクスクスと笑った。 夜になれば兄が狐火を灯し、人里の行商からくすねてきた本を読んでくれた。 「字を覚えんとな、ポンコは文字は好きか?」 「うん!ムシみたいでたのしい!」 「そうか!ええのお!」 「これミミズににてる!」 毎日が楽しかった。 一人になるまでは。 冬が訪れていた。 森では枯葉が土を覆い、裸の木々が人影のように立ちすくんでいた。 近くの森に山賊が出るという噂があった、麓の村では討伐隊が結成され、領主も重い腰を上げた。 キツネの兄妹は自分達には関係ないものだと思っていた、けれどそうではなかった。 二人の棲み処を見つけた討伐隊は穴倉に火を放った。 キツネの兄は人の姿で飛び出し、誤解を解こうとしたが彼らは聞く耳を持たなかった。 そうして一歩、兄へと歩み寄った男がその腹に槍を突き刺した。 驚いたまま立ちすくむ兄をもう一人の男が背中から刺し、何本もの槍が膝をついた兄を貫いた。 血だまりの中で変化が解けた兄を見て、彼等は「やはりな」と、汚らわしそうに顔をしかめた。 討伐隊は入念に二人の棲み処を焼くと、兄の頭を切り取って山を下りて行った。 妹は草陰からそれを見ていた。 首のない兄の身体は、下履きの裾から大きな尻尾をのぞかせていた。妹はこの大きな尻尾にじゃれつくのが好きだった。 「にーちゃ」 金色の毛並みが血と泥で黒く汚れていた。 その黒に近い赤に、小さな白が降り立った。 雪だ。 「……」 妹は手で穴を掘った。 妹の手はかじかむ事を知らない、いつも火照るような熱を帯びている。 けれどこの日はそれが焼けるように熱かった。 爪が剥がれて血が零れても掘る事をやめなかった。 顔を拭うと、泥と血が混じったものでかえって顔が汚れた。 妹は初めて、この手がいつも何に焼かれているのかを感じていた。 「に"ーぢゃぁ、っ」 涙がボロボロと溢れた。 胸の奥に両腕と同じ、灼熱の痛みがある。 妹は世界に憎しみがある事を知った。 ※※※※※※※※ 兄を埋め終えた頃、白く染まった森のてっぺんには朧な月が昇っていた。 「はらずまさま……はらずまさま……」 「どうか、にーちゃのたましいを、みんなのもとにおみちびきください」 何故兄が、母が父が祖父たちが、ファラズマへの祈りを欠かさなかったのか妹はようやく理解した。 この女神の齎す愛がどれほど暖かいか、どれほどの救いであるか、妹は喪って初めて気が付くことが出来た。 震える掌を合わせ、魂の底から祈りを捧げた。 雲間が割れ、月光が妹を慰めるように降り注いだ。 神様がずっと近くに来ているように感じた。 妹は思う。 兄の魂はファラズマ様が導いてくれる、けれど兄はどう思っているだろう。 きっと兄は手の不自由な手のかかる妹の事を今も心配している。 「…………」 ―――十数年後、パスファインダー協会に一人のオラクルが登録にやってきた。 彼女はとある伝説と、それに纏わる呪いを解く方法を探しているのだという。 協会員が理由を尋ねると、彼女は「手が治したいの」と小さく微笑んだ。 おすし |