〈巧妙なアクション〉
このクリーチャーはボーナス・アクションとして、早足、離脱または隠れ身を行える。

〈欺きのメイジ・ハンド〉
このクリーチャーは「巧妙なアクション」によって得られたボーナス・アクションを用いて魔法の手を制御することもできる。

〈急所攻撃〉
このクリーチャーは1ターンに1回、攻撃ロールに有利を得た攻撃でヒットを与えたクリーチャー1体に対して、追加で2d6ダメージを与えることができる。
ただし、その攻撃は“妙技”の特性を持つ武器または遠隔武器を使用したものでなければならない。
　
以下の条件のすべてを満たしているならば、このクリーチャーはその攻撃ロールに有利を得ていなくとも上記の追加ダメージを与えられる。

・このクリーチャー以外の “目標クリーチャーにとっての敵”が、目標クリーチャーから5フィート（1sp）以内にいる。
・その “目標クリーチャーにとっての敵”が無力状態でない。
・このクリーチャーがその攻撃ロールに不利を受けていない。

このクリーチャーは貧しい孤児としてたった独りで路上で育った。親の名前はおろか顔すら覚えていない。面倒を見てくれる人も食い物をくれる人もいなかったので自分でなんとかした。食い物を巡って死にものぐるいで戦った。屋根の上や小路で、風雨にさらされて眠り、病気になっても薬も寝床もなしで自然に治した。生来のすばしっこさのおかげか、このクリーチャーは生き延びた。
　このクリーチャーを憐れんだ旅人に拾われ、いくつかのローグとしての技術を教わり、助手として1年ほどついて回った。その旅人は彼女の目の前で行きずりの獣に食い殺されている。

所持品の盗賊道具や路銀の一部、対のダガーのうち細紐で左腕に結わえられているものは、その旅人の亡骸に残っていた遺品である。

寝るときは壁や木を背にして、持ち物を全部小脇に抱えて寝る。

人々。
私を助けてくれる人たちを、私は助ける。それではじめて私たちは生きてゆけるのだ。

ある者が私を哀れに思って助けてくれた。この恩は決して返しきれるものではない。

・このクリーチャーは物理的にも精神的にも縛られることを嫌う。たとえば重い荷物はその一つだ。なのでこのクリーチャーは50ポンドを超える総量の荷物を進んで持とうとはしない。

生活水準：質素
初期資金：60Gp

・嵩張る武器を持ち歩くことを嫌い、代用武器を好む。

・自身にシフターとしての血が流れていることに気づかず、ヒューマンとして生活している。

ダガー

1

2

　

　

　

盗賊道具

1

1

　

　

　

　

　

　

普通の服

1

1

　

　

　

ポーチ(綿と砂が入っている)

1

1

ハーフサイズ背負い袋

2.5

1

小さな金属球1,000個入りの袋

2

1

麻紐(12.5フィート)

2.5

1

10フィートの細紐

1

1

ベル

0

1

　

　

　

蝋燭

0

5

油瓶

1

2

　

　

　

金槌

3

1

　

　

　

ピトン

0.25

6

　

　

　

　

　

　

保存食

2

5

水袋

5

1

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

【アーケイン・トリックスター】

〈習熟強化(ダガー・盗賊道具)〉
選択された習熟のみを使用して行なう能力値判定
においては、君の習熟ボーナスは2倍になる。

〈急所攻撃〉
このクリーチャーは1ターンに1回、攻撃ロールに有利を得た攻撃でヒットを与えたクリーチャー1体に対して、追加で2d6ダメージを与えることができる。
ただし、その攻撃は“妙技”の特性を持つ武器または遠隔武器を使用したものでなければならない。
　
以下の条件のすべてを満たしているならば、このクリーチャーはその攻撃ロールに有利を得ていなくとも上記の追加ダメージを与えられる。

・このクリーチャー以外の “目標クリーチャーにとっての敵”が、目標クリーチャーから5フィート（約1.5m）以内にいる。
・その “目標クリーチャーにとっての敵”が無力状態でない。
・このクリーチャーがその攻撃ロールに不利を受けていない。

〈盗賊の符丁〉
このクリーチャーは専門用語、隠語、暗号を混ぜ合せた秘密の符牒を習得している。
これを用いれば、一見何の変哲もない会話の中に、秘密の情報を隠すことができる。盗賊の符牒を知る者のみが、こうした情報を解し得る。
この種の情報を伝えるには、同じことを隠さず話す場合の4倍の時間がかかる。

〈巧妙なアクション〉
このクリーチャーはボーナス・アクションとして、早足、離脱または隠れ身を行える。

〈呪文発動能力〉
[習得呪文]
このクリーチャーはメイジ・ハンドと2つの0レベル呪文を記憶し、いつでも使うことができる。
また、1レベル呪文を3つまで記憶できる。
ただし、そのうち2つは心術または幻術から選択しなければならない。

[呪文スロット]
現在の呪文スロットは1レベル呪文〈2〉


〈欺きのメイジ・ハンド〉
メイジ・ハンドを発動するたびに、その魔法の手を不可視にでき、また以下の追加の作業をそれで実行できる。

・魔法の手が持っている物体１つを他のクリーチャーが着用または運搬している容器にしまうことができる。
・このクリーチャーは他のクリーチャーが着用または運搬している１つの容器の中の物体１つを取り上げることができる。
・魔法の手の射程内で盗賊道具を使って錠前を外したり罠を解除できる。

これらの作業のひとつを、他のクリーチャーに気付かれることなく行おうとする場合、このクリーチャーは〈手先の早業〉判定と相手クリーチャーの〈知覚〉判定の対抗判定を行わねばならない。

加えて、このクリーチャーは「巧妙なアクション」によって得られたボーナス・アクションを用いて魔法の手を制御できる。

メイジ・ハンド

Mage Hand ／初級呪文、召喚術
発動時間：1アクション
射程：30フィート（6sp）
構成要素：音声、動作
持続時間：1分

射程内のこのクリーチャーが選んだ地点に、幽霊のような空中に浮遊する手が1つ出現する。
この手は持続時間の間じゅう、もしくはこのクリーチャーがアクションとして消すまで、存在し続ける。
この手はこのクリーチャーから30フィート（約9m）より遠くに離れた場合、あるいはこのクリーチャーがこの呪文をもう1度発動したなら消滅する。

このクリーチャーはアクションを使うことで、この手を操ることができる。
この手を使って1つの物体を操作したり、鍵のかかっていない扉や容器1つを開いたり、開いた容器にアイテム1つをしまったり、取り出したり、あるいは1本の瓶の中身を注いだりできる。

このクリーチャーはこの手を操るたびに最大30フィート（約9m）までこの手を移動させることができる。この手は攻撃を行なったり、魔法のアイテムを起動したり、あるいは10ポンド（約4.5�s）を超える物を運搬することはできない。

チル・タッチ

Chill Touch ／初級呪文、死霊術
発動時間：1アクション
射程：120フィート（54sp）
構成要素：音声、動作
持続時間：1ラウンド

このクリーチャーは射程内の1体のクリーチャーのスペース内に、幽霊じみた骸骨の手を1つ作り出す。
墓場の悪寒でそのクリーチャーを苛むべく、1回の遠隔呪文攻撃を行なうこと。

ヒットした場合、目標は1d8［死霊］ダメージを受けた上、次のこのクリーチャーのターンの開始時まで目標に骸骨の手がしがみつき、目標はhpを回復できなくなる。
アンデッドを目標としてヒットを与えた場合、目標はさらに、次のこのクリーチャーのターンの開始時までこのクリーチャーに対する攻撃ロールに不利を被る。

この呪文のダメージはこのクリーチャーのレベルが特定の値に上昇するごとに1d8ずつ増加する。
すなわち5レベルで2d8、11レベルで3d8、17レベルで4d8である。

マイナー・イリュージョン

Minor Illusion ／初級呪文、幻術
発動時間：1アクション
射程：30フィート（6sp）
構成要素：動作、物質（羊毛ひとつまみ）
持続時間：1分

このクリーチャーは射程内に、持続時間の間持続する1種類の音、
あるいは1種類の映像のうち、どちらか1つを作り出す。
この幻はこのクリーチャーが1回のアクションとして解除するか、この呪文をもう1度発動した時点で終了する。
　
1種類の音を作り出した場合、その音量はささやき声から絶叫の間まで設定できる。その音はこのクリーチャーの声や他の誰かの声、ライオンの咆哮や太鼓を叩く音、その他どんな音をも選ぶことができる。
その音は持続時間の間中ずっと衰えずに続くが、このクリーチャーは呪文が終わる前なら、それぞれ別のタイミングで不連続に音を鳴らすこともできる。

物体の映像、たとえば椅子や泥の足跡、小さな宝箱などを作り出す場合、その映像の大きさは一辺5フィート（約1.5m）の立方体以下でなければならない。
この映像は音を立てることも、光や匂いを放つことも、その他いかなる感覚的な効果も作り出すこともない。映像と物理的なやり取りを行なえば、それが幻と言うことはただちに判明する。なぜなら、物がその映像を通り抜けてしまうからだ。
　
クリーチャーがそのアクションを使ってこの呪文による音や映像を確かめようとするなら、そのクリーチャーはこのクリーチャーの呪文セーヴィング・スロー難易度に対して、【知力】〈捜査〉の判定を行なう。成功したならば、それが幻と識別できる。クリーチャーがそれを幻だと識別したなら、そのクリーチャーにとってその幻はただのぼんやりとしたものとなる。

　

　

　

　

　

　

　

チャーム・パースン

Charm Person ／ 1レベル、心術
発動時間：1アクション
射程：30フィート（6sp）
構成要素：音声、動作
持続時間：1時間

このクリーチャーは、射程内にいてこのクリーチャーが見ることのできる人型生物1体を魅了することを試みる。
目標は【判断力】セーヴィング・スローを行なわねばならない。

このクリーチャーもしくはその仲間がその目標と戦闘中なら、目標はセーヴィング・スローに有利を得てしまう。
セーヴィング・スローに失敗したなら、目標はこのクリーチャーによって魅了状態になる。この状態は、呪文が終了するか、このクリーチャーまたはその仲間が目標に何であれ危害を与えるまで持続する。

魅了されたクリーチャーはこのクリーチャーを親しい知人と見なすようになる。呪文が終了した時、そのクリーチャーは自分が魅了状態であったことに気づく。

イリューソリィ・スクリプト

Illusory Script ／ 1レベル、幻術（儀式）
発動時間：1分
射程：接触
構成要素：動作、物質（10gp以上の価値のある、鉛を含むインク；これは呪文により消費される）
持続時間：10日

　このクリーチャーは羊皮紙や紙などの筆記に適した材料に文字を書き、持続時間の間機能する幻術を吹きこむ。
　このクリーチャーおよび、呪文を発動する際に指定した任意の数のクリーチャーにとって、この文章はこのクリーチャーの筆跡による普通のものに見え、このクリーチャーがその文章を書く際に意図していたとおりの意味を読み取ることができる。それ以外のすべての読者にとって、この文章は理解不能な未知の言語または魔法の文字で書かれたものに見える。

あるいは、このクリーチャーはこの文章を（別人の筆跡で、別の言語で書かれた）まったく別物に見せかけることもできるが、その際に使える言語はこのクリーチャーが知っている言語に限られる。
この呪文が解呪されると、本来の文章と幻の両方が消え失せる。

超視覚を持つクリーチャーは隠された文章を読むことができる。

フォッグ・クラウド
Fog Cloud ／ 1レベル、召喚術
発動時間：1アクション
射程：120フィート（約36m）
構成要素：音声、動作
持続時間：精神集中、最大1時間まで

　このクリーチャーは射程内の一点を中心とした半径20フィート（4sp）の球形の霧を発生させる。この球形は角を回り込んで広がり、球形の範囲内は
“重度の隠蔽” である。
この霧は持続時間が終了するか “軟風”（風速10マイル／時）以上の風によって吹き散らされるまで持続する。
　
高レベル版：このクリーチャーがこの呪文を2レベル以上の呪文スロットを用いて
発動する場合、スロットのレベルが1レベルを1上回るごとに、霧の半
径が20フィート（4sp）ずつ増加する。