タグ 協会加盟プレイ なべの季節 |
||||||||
キャラクター名 ”裸足の魔術師”トリィラ |
属性 混沌にして中立 |
プレイヤー名 なべの季節 |
最終更新 2023/01/08 04:37 |
|||||
クラス/キャラクターレベル アーケイニスト(茶毛の変成術士)7 |
信仰する神 ネサス |
故郷 アブサロム |
||||||
種族 ハーフリング |
サイズ 小型 |
性別 女 |
年齢 27 |
身長 2'12" 91.44cm |
体重 29lb. 13.16kg |
|||
髪の色 茶 |
瞳の色 青 |
肌の色 肌 |
||||||
メモ欄 ■言語:共通語,ハーフリング語,ゴブリン語(知力),ドワーフ語(知力),ノーム語(知力),古代アズラント語(言語学),古代オシーリオン語(額飾り) ■適正クラス:アーケイニスト 適正ボーナス:アーケイニスト:アーケイニストの秘儀+7/7 ■能力成長 4lv:知力 ■派閥:暗黒保管局 威信/名声:25/36 |
|
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
設定など | |
上品な言葉遣いと裏街道の雰囲気。
華美な服装にむきだしの素足。 どこかちぐはぐな印象を与えるハーフリング。 彼女は自由と研究をこよなく愛している。 貴重な資料へのアクセスがしやすいため暗黒保管局に在籍しているが、度々仔猫ちゃん等と呼びながらからかってくる派閥長には辟易しているようだ。 旧名:トリィラ・フォスター トリィラは人は究極的にはひとりであると考えており、自立・自活した者を尊敬し尊重する。その反面、家族的・共同体的概念に関して懐疑的であり、自らをその枠にはめ込もうとする者には強く反発する傾向がある。 「和? なんですのその古色蒼然とした旧体勢の思考回路は」 「この私をあなた達の勝手な尺度に当て嵌めないで欲しいものですわね」 「この依頼にこの選出――なるほど、読めましたわ!ヴァルシンの意図が!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 トリィラがみなしごとなったのはようやく足毛も生え揃い、言葉を覚え始めた頃である。 彼女の父は血脈から力を呼び覚ます術士としてそこそこ名の通った冒険者だったが、ある日いつものように冒険に出かけたきり戻ってくることは無かった。 幸運なことに彼女がひとりでいる時間はそう長いものではなく、とある裕福な人間の夫妻に引き取られた。夫妻はトリィラの父の冒険仲間であり、事故で命を落とした仲間の忘れ形見であるトリィラの面倒を見ることを約束してくれた。 子宝に恵まれなかったこの夫妻は自分達の家族の一員としてトリィラを快く受け入れた。 互いに打算があった。 親を亡くしたトリィラはひとりでは生きていけなかったし、ウィザードである養父は晩年に差し掛かり衰え始めた自らの知識を引き継ぐ存在を求めていた。彼にとって実力確かだった仲間の血を引き秘術の才を持つトリィラは理想的な存在と言えた。トリィラが家に迎えられ幾ばくもしないうちに後継者としての教育が始まった。 研究によって神秘を解きほぐし現実を変容させることが容易であるはずもない。かつて冒険者として実戦を経験した彼の授業は厳しく難解を極めたが、その中でトリィラは確かな才を見せた。最初は養父の期待に応えたいという誠意と義務感からだったろうか。しかし、いつしか彼女の瞳は熱を帯び、養父の語る秘術の深遠に心惹かれのめり込んで行った。砂が水を吸うように知識を吸収していくその姿に養父の教えにも一層力が入った。親子と言うにはいささか遠く、師と弟子と言うにはやや近い。ついぞトリィラが父と呼ぶことは無かったがそこには確かな絆があった。 養夫婦に子が産まれた。 2人は公正な人物であり、露骨な贔屓をすることは無かった。しかし、遅くに授かった子である。やはり血を分けた存在は特別なのだろうか、彼らの間の中の何かが変化したことをトリィラは子供ながらに敏感に感じ取った。 それでもトリィラにとってこれはいつかそうなるかもしれないと予想していた可能性の一つである。初めて出来た妹は義理の両親の特徴を受け継ぎ愛らしく、トリィラは時にお姉さんぶりながらこの義理の妹、クレアを可愛がった。 クレアは天才だった。トリィラが何年もかけて理解した難解な内容を一足飛びに覚えていく。教鞭を執る養父の目が次第に真剣味を帯びていくのを、トリィラは少しだけさみしく見守った。 仕方の無いことだ。誰でもわが子はかわいい。 やがてクレアの背丈がトリィラを追い越すと、彼女はトリィラを子供扱いするようになった。好かれることそのものは嫌ではない。しかし、種族の特性ゆえ仕方のないことではあるが、人形のように抱えられ猫可愛がりされると、どうしても割り切れない気持ちが湧き上がってくるのを抑えられなかった。やめろと、小さく見えるかもしれないが自分はとうに成人しており立派な大人なのだと反発すると、義理の妹は声を出して笑いトリィラの反応を喜んだ。屈辱だった。まるで愛玩動物であるかのように扱われる度にトリィラは心の奥に何か形容しがたいものが蓄積されていくのを感じた。 ある日トリィラとクレアは養父に呼び出された。養父の書斎に出向くと、彼はクレアを後継者として正式に指名し、トリィラには妹を支えてやって欲しいと告げた。 トリィラの目から見ても妹は優秀だ。自分が当主としても妹を選んだだろう。自分の子でもないのにこの歳まで育て、食わせ、教えて貰ったのだ。今こそ恩を返す時だろう。 後継者でなくとも研究は出来る。半生をとして学んだ、師父より受け継いだ秘術の深遠への熱はトリィラの血肉となりもはや切っても切り離せないものだ。 「私が当主となったのですもの、お姉さまはもう難解な研究などなさらずともよいのです」 しかし、当主となった後クレアはそう言うとトリィラが研究に関わることの一切を禁じた。 仕方の無いことだ。研究にかかるリソースは限られている。妹が当主としてそう差配するのであれば従わざるを得ない。それ以外でも妹の役に、この家の役に立つ道はあるはずだ。 「お仕事? 心配なさらずともお姉さま一人養うだけの蓄えは十分に。土に塗れる必要などありません。ずっとこのお屋敷に居ていただいて良いのです」 仕方の無いことだ。この歳まで研究しかしてこなかったトリィラに市に出て出来る仕事もそうそうない。妹の心配も最もだろう。 理で飾られた言葉のひとつひとつが、籠の鳥の羽を折るようにトリィラの自由と希望を奪っていった。その度にトリィラは仕方ないと呟き、自分の心を折り畳んだ。そうしてトリィラの意見を退ける度、クレアはいつも熱の篭った目を悲しげに細め彼女の頭を撫でた。 仕方ない。仕方ない。――本当に仕方ないのだろうか? そう思い至ったのは義理の妹が息も荒くトリィラを押し倒し、その足毛に頬ずりし口付けようとしている時だった。 自分勝手な妄言を吐きながらこれまでの所業も全て彼女の反応が見たくてやったと告白するクレアに、ようやく悟った。 ああ、こいつがおかしいんだ。私は何も悪くなかった。 仕方のないことなど、何一つ無い。 納得が諦念の霧を吹き飛ばした。 四肢はベッドに抑えつけられ、腕力ではまるで敵わず、呪文書は取り上げられている。 それでも確信があった。自分は誰よりも自由になれると。 解き放たれた心のはずみが血を呼び覚ます。それはこれまでの学びと混ざり合い、胸の内に降り積もった"澱"に火を点けた。 そっと、義妹の頬に手を添える。何を勘違いしたのか、瞳を輝かせ悦びの声を上げるその顔に――勢いよく炎をぶちまけた。 顔を焼かれのたうちまわりながら叫ぶ義妹を尻目に、トリィラは走り出した。 家督も、恩義も、愛情もどうでも良かった。 ただアイデアだけが沸いて仕方が無かった。血脈と知識の融合、そのためにはまず自分のルーツを知らなければ。 立ち止まっている暇はない。ひとりで生きていくためにはやらねばならないことはいくらでもある。 だが、ああ、今はただ――研究がしたい。 数年後、パスファインダー協会にひとりのハーフリングが居た。 自由と研究を愛し邁進する彼女は、かつて着の身姿のまま協会の門を叩いたことから一部ではこう呼ばれている。 裸足の魔術師と。 |