タグ 協会加盟プレイ なべの季節 |
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キャラクター名 グルハルム |
属性 秩序にして中立 |
プレイヤー名 なべの季節 |
最終更新 2021/12/24 20:18 |
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クラス/キャラクターレベル UCモンク1/ドルイド1(Goliath Druid) |
信仰する神 エラスティル |
故郷 五王山脈 |
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種族 ドワーフ |
サイズ 中型 |
性別 男 |
年齢 150 |
身長 3'8" 111.76cm |
体重 152lb. 69kg |
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髪の色 橙 |
瞳の色 茶 |
肌の色 肌 |
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メモ欄 ■言語:共通語,ドワーフ語(種族),ドルイド語(クラス),巨人語(知力) ■適正クラス:ドルイド 適正ボーナス:HP+1 ■派閥:白銀十字軍 威信/名声:2/8 ■2361400-15 |
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設定など | |
"野卑なる木僧"グルハルム。
グルハルムは奇妙なドワーフだ。 穴蔵ではなく草原に住居を構え、彼らが本来最も信を置く鉄の武具の一切を身につけようとしない。極めつけは、その巨人への飽くなき好奇心だろう。表向き、彼は種の為、敵対者である巨人をより深く知ることがいずれ彼らに対する牙となる等と嘯くが、聡いものであればその取り繕った言葉の裏に強い巨人への憧れがあることに気が付くだろう。 しかし、殆どの冒険者にとって彼の野心はどうでも良いものだ。重要なのは組むに値する実力があるかであり、その点においてグルハルムを疑うものは少ない。鍛えた己の肉体と自然への崇拝、広範な知識と経験による見識を頼りに道なき道を切り開く姿は大地に根を張る大木を思わせ、頼りに思う者も多いと聞く。 「"攻撃的交渉"、という奴じゃな」 「ワシのような変わり種が朽ちた後、それが少しでも氏族の糧になればええと、そう思うておるよ」 「勝ちたければ、それについて学ぶことじゃ」 「ほ? ワシをキレさせたら大したもんじゃよ」 「吐いた唾は飲めんぞ、若造」 〜〜以下ながながと設定〜〜 グルハルムは一言で表せば冴えないドワーフだった。 鍛冶も治金も木工も祈りも革細工も学問も闘いも、どれもソコソコまではいくものの、今ひとつ伸び悩む。根気よく続けることが肝要と師に諭されるも、後から始めた者に並ばれる頃になると、ふいと興味を失い別のことを始めてしまう。 「お前が軽んじられるのは上達の遅さではない。ドワーフらしからぬ腰の軽さこそが原因よ。もっと芯を持て」 酒の席で冗談混じりに蔑まれても、如才なく受け流すことも出来ずムスりと黙り込んでしまうので、やがて里では見どころのない奴と見做され簡単な仕事だけを任されるようになった。 それでも任された仕事はきちんとこなしたことが、グルハルムが氏族の一員として受け入れられた理由だろうか。 また、うだつの上がらないグルハルムも巨人に対する訓練には真面目に取り組んだ。良質な鉱脈から取れる鉄とその加工物を収益の柱とする彼の集落は、同じくそれらを好む石巨人の生息地と近く、幼い頃よりその恐ろしさは聞かされていたからだ。 それでも。グルハルムの氏族は石巨人の襲撃を受け滅んだ。 巨人の力は恐ろしく、自分よりもよほど優れた職人の作った門が、櫓が、大槌がいとも容易く壊されていく光景を見て、グルハルムは己の中の何かが切り替わっていくのを感じた。 ああ、この方法では駄目なのかもしれない。胸に去来する虚無を抱え、集落を放棄し逃げ出す中、一度だけグルハルムは振り返った。 ドワーフの造ったものを壊す巨人は、ひどく楽しそうに笑っていた。 何故だかそれが胸に残った。 グルハルムたち難民は他所の氏族に受け入れられたが、訓練の内容に目新しいものは無かった。 狭い穴蔵に引き込み、鍛えた武具と仕掛けを持ち、一糸乱れぬ氏族の掟と訓練に従い巨人を討つ。ドワーフに古くより受け継がれる伝統にグルハルムは何処か身が入らぬままでいた。 それでも群れは滅びたのだから。 はたから見れば恐怖か諦念に負け、やる気を失ったように見えただろうか。訓練の手を止め、何かを呟き続けるグルハルムを、周囲は気の毒そうに、あるいは軽蔑を持って見守った。しかし、その瞳には確かな熱があった。彼はじっと巌のように留まり、考え続けた。 巨人を越えるには、彼らよりも大きくならねばならない。 馬鹿げた考えだが、それはこれ以上ないほどグルハルムの頭に馴染んだ。 同時に思った、もっと巨人のことをよく知りたいと。 その力の秘密を学びたいと。 巨人のように、なりたいと。 ドワーフに非ざる外れた思想。本来であれば一笑に付しエールの酔いと共に排出されたであろうそれを、しかし肯定するものが現れた。 それは"進化"に関して綴られた書物であった。 グルハルムがそれに出会ったのは、いつまで経っても得意な仕事のない彼が門衛として里の外から訪れた本商いの荷卸しを手伝っていた時である。たまたま手に取ったそれをぺらりとめくっていると、興味があると見たのか商人は人懐っこい笑みを浮かべながら能書きを垂れ始めた。 「確かな見識を持って書かれた庶物だが、学会で絶賛を受けた後に当人の家からラマシュトゥの邪印が見つかってね。焚書になるところを持ち出して来たのさ」 馬鹿げた話である。人里で禁忌とされる物がドワーフの里であれば何故受け入れられると思うのか。そもそも、なに食わぬ顔をして黙っていれば検閲を抜けたかもしれないのに、全くもってこの若い男は商いが下手と言うほかない。 「お安くしておくよ?」 彼は何故だかグルハルムがこれを購入することを確信しているようで、淀みなく天秤を持ち出して来た。馬鹿げた話である。街を護る衛士としてそのような与太に付き合うはずもない。 検閲の後、現場権限で没収処分とした。 商品を取り上げられたというのに、男はずっと笑っていた。 曰く、ときおり群れの性質や嗜好から大きく外れた個体が生まれることがある。これは一氏族単位であれば過ちのように取られることをあるが、俯瞰してみれば外敵や環境との衝突に於いて"詰み"を避けるための模索である。 曰く、種は適応するものであり進化における大別は環境によって形作られる。すなわち狭い場所で暮らす生き物は、動き易さを確保するためより小さくなり、寒い場所で暮らす生き物は毛深くなる。 グルハルムは考えた、自分こそが"模索"なのだと。 それが過ちであっても構わない、正道から外れた枝葉の茂りでも、それが種を活かす可能性があると言えるなら、この思いつきに賭けてみたいと。何をやっても中途半端な己に、一つ芯となるものを選ぶならこれが良いと思った。 グルハルムが里を出たのはそれからすぐのことである。 大木にぶら下がる果実に手を伸ばす――届かない。渇き痩せ衰えた矮躯では尚更に。 飢えは何より必要性を浮き彫りにさせる。大地の召命に応えんと七日間、瞑想を続けるグルハルムは常に巨人のことを考えていた。 朦朧とした意識の中でひたすらに呟き続ける。ドワーフが為、氏族が為。彼らを追い、彼らを学び、その力の秘密を知り――あわよくば、盗みたい。 指先に潤い。果物の肌を撫ぜる少し硬い感触。 目を覚ました時、草原の果てに夕陽が沈むのが見えた。秘密裏に近寄った狼達が、茜色に染まった高草を掻き分け怯え去っていく。"届かなかった果物"をその手でもぎると、久方ぶりの糧を夢中で貪る。ほどなくして、グルハルムは大きく笑った。 それは、いつかの巨人とよく似ていた。 グルハルムはゴラリオンにおける巨人の歴史、生態、文明の専門家として協会に所属することとなった。近く、イオバリアにおけるサイクロプス文明の探索隊にも選ばれており、巨人を学ぶ彼の旅は順調と言える。思慮深く、見識広く自然を尊ぶ彼の存在は、概ね冒険者たちから好意的に受け入れられている。 ある時ある場所ある任務にて。真理への到達が為、村の掟に従わず自分達の力と安全の確保を優先した。仕方ないと、らしく理由をつけ嘆いてみせたグルハルムの口髭の下は、奇妙に歪んでいた。 |